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王貞治のホームラン55本記録の圧力に挑んだ人々。

公開日: : 最終更新日:2018/01/06 野球

王貞治のホームラン55本記録の圧力に挑んだ人々。

日本プロ野球の一シーズンにおけるホームラン記録は、2016年現在、

ウラディーミル・バレンティンが持っています。一シーズンで60本。ものすごい数字です。

 

まず一シーズン50本という壁があります。

生涯でホームランを800本以上打った王選手でさえ、シーズンで50本のホームランをこえたのは三回だけでした。

50本越えを果たした選手を並べてみると、

王貞治、タフィー・ローズ、カブレラ、ランディ・バース、野村克也、落合博満、小鶴誠、松井秀喜、そしてバレンティンの9人しかいない。いずれも球史に名を残したホームランバッターばかりです。

一つのシーズンで50本もホームランを打つのがいかに大変なことかがわかります。

 

しかし、バレンティンが新記録の60本を2013年に樹立するためには、もっと大きな壁を越えなくてはならなかったのです。

何人ものバッターが挑んで破れなかった、因縁の壁。

そう、それが王貞治選手が達成して以来何十年と破られなかった、55本という記録の壁です。

 

王貞治選手がホームラン55本を打ったのは、東京オリンピックの年

王貞治選手がシーズン55本のホームランを打ったのは、なんと1964年にさかのぼります。

東京オリンピックが開催された年であり、バレンティンがその記録を破るまで50年近く、実に半世紀もかかったことになります。

王貞治氏は、現役引退後も、巨人やソフトバンクホークスの監督を長年務め、WBC第一回大会の監督を務めるなど、日本プロ野球の象徴的存在でありました。野球界のスーパースターであり、ある種神格化されたカリスマと言っていいでしょう。初めて国民栄誉賞を受賞した人物でもあります。

そして王さんは、現役選手の頃から人気者であり、カリスマでした。「世界のホームラン王」であり、超人気チーム東京読売ジャイアンツの9年連続日本一に貢献した超人気選手だったのです。

これが、ご本人が意図したかどうかはわかりませんが、55本の壁を実際以上に高くすることに繋がってしまうのです。

 

聖域「55本」ホームランの圧力に挑んだ選手たち

日本プロ野球のシーズン本塁打記録を並べてみましょう。

1位 バレンティン(ヤクルト) 60本塁打 2013年

2位 王貞治(巨人) 55本塁打 1964年

同 ローズ(近鉄) 55本塁打 2001年

同 カブレラ(西武)55本塁打 2002年

3位 バース(阪神) 54本塁打 1985年

そう、55本の壁に挑んで破れていった選手達がいるのです。

そこには色々なドラマがありました。

 

最初の挑戦者はランディ・バース

一番最初に王選手の記録を脅かしたのはランディー・バースです。

1985年の阪神優勝の時。プロ野球史上に残るすごい年。

よく振り返る名場面では、バース、掛布、岡田の甲子園バックスクリーンへの3者連続ホームランがあります。

バースは、2試合を残して、54本のホームランを打っていました。しかしその二試合では徹底した四球ぎみの敬遠攻めにあってしまいます。

最終戦を前にしてバース選手は「私はガイジンだから記録を達成できない」と語っていたという談話もあります。

最終戦は巨人戦で、奇しくも監督は王でした。バースの5打席のうち、4つでストレートの四球。唯一ヒットを打った打席も、バットが届くところに来たボール球をバースが飛びついて打ったということだったのです。

王監督は敬遠指示を否定。しかし王監督はたとえそうであっても、コーチや選手など周囲はあからさまにストライクを投げない方針にしていたのでした。

 

 

続く挑戦者たち

次に記録に挑む選手が現れるのは15年後。

タフィー・ローズ(近鉄)

アレックス・カブレラ(西武)

の二人です。この二人は2001年から2003年までホームラン王のタイトルを3度争っており、結局2001、2003年がローズ、2002年はカブレラがタイトルを獲得することになりました。

2001年、ローズは王の記録に並ぶ55本のホームランを達成し、残り5試合でした。しかし、ここから思うように記録を伸ばすことができません。

できるだけチャンスが増えるようにと一番の打順が与えられたローズですが、またも四球攻めにあいます。試合相手はホークス(当時はダイエー・ホークス)でしたが、なんとバースの時と同様に、相手チームの監督は王貞治であったことから因縁が騒がれてしまいます。

王監督は四球を指示していないと明言しましたが、またもやバッテリーやコーチ陣はそうではなかったのです。

このローズに対するホークスの四球攻めはマスコミも含めた騒動となり、結果パリーグ会長が球団に厳重注意を行いました。NPBの川島コミッショナーが「フェアプレーの精神に反する」という意の談話も発表し、大いに話題になりました。ともあれ、ローズは55本の壁に敗れたのです。

次は翌年2002年のカブレラです。カブレラも5試合を残して55本を達成して、新記録樹立が期待されます。しかし、土壇場でバッティングの調子を崩し、記録達成はならず。相手チームの監督に、またもや王貞治が出てくるところが因縁じみています。

カブレラは、「ストライクを投げるよう指示していない」として、一時は王監督を批判しました。しかし、四球は多かったものの、バースやローズの時とは違ってストライクも投げていることも確かでした。カブレラの場合は、妨害されたのではなくあと一歩で及ばずだった、という見方も多くされています。

 

まとめ:王貞治のホームラン55本記録の圧力に挑んだ人々。

王監督の55本はとにかく偉大な記録でした。

50年近くも破られない記録なんて、現在のスポーツ界ではほとんど存在しません。

とんでもなく偉大なバッターだったのだと思います。

1985年の阪神のバース、2001年の近鉄のローズの場合、やはり敬遠攻めによる妨害はあったと思います。

そして奇しくも相手の監督が王貞治氏であったことが、ドラマとしか言いようがない。

しかしおそらく、敬遠策は王監督自身というより、王氏を尊敬するコーチや選手など周囲の気持ちから生まれたものでしょう。

(けれども王監督もその敬遠策を積極的に止めることはしなかった、という事実はあると思います。)

結論としては、バレンティンは新世代であり、もう王監督が現場を離れてから時間が随分たっていたことは、非常に良かった。

しかし、そうであってもこの記録はとんでもない!そして惜しくも記録達成できなかったバース、ローズ、カブレラ。そして王監督。

これら全ての方々が偉大な、記憶に残るホームランバッターでした。

 

以上、王の55本からバース、バレンティンまで本塁打記録の歴史。・・・でした。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。もし面白かったらシェアしてくださるとうれしいです。

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